2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧
街のどこもかしこも、にーっと笑うカボチャちょうちんのハッピーハロウィンに、気前よく、パンプキンパイで応える。
瞬時のスイカチャージは、せわせわしくあっけなくて、せっかちな私が、間を置きカードを取る。
秋色の果物はみな良し、と満悦の体に、元気な蚊がそっと来て、吸血鬼の仕事をする。
戦前に非戦を唱えた、竹中彰元僧侶の名誉回復を地元民より知る。尊い行為は、かくも長き時を経て伝わるものなのか。
公園広場の大きな祭りの、かつて同じ場で、9.11衝撃がもし東京なら、と大噴水より落下する水しぶきの記憶は、突然、どよめきの中に。
天高く、着古し干してふわとなり、お気に入りに留まる。
お花と等価の毬栗は、店頭に並びつつ、人知れず転がる里山の仲間を、懐かしむ。
黄緑色の肌に無数の点を纏う梨は、まったりと広がる味の二十世紀で、おちょぼ口の食べ方が似合う。
背丈のコスモスに寄り添い、ふわふわ葉から揺れる花の色と容姿が、私に満ちるまで秋桜浴をする。
赤茶色の新葉が、枝えだに生え出てきて、秋たけなわの頃に四季咲きのバラは、春の力を惜しまず出す。
気持ちの雲合いが晴れないでいる日、水周りの掃除をやってみる。ただやってみる。どんどん。
注意不足が電子辞書を壊す。便利は脇にして、言葉の海に行き、五官と五感の体操を日課にしよう、と思い立つ。
散歩で会った子どもたちと団栗を拾うと、ベレー帽のドングリマンが素早く目鼻を付けて、かわいい秋を部屋に運んでしまう。
地下道を出ると、雨が水溜りに波紋を描き、金木犀の香りはそこはかとなく漂い、秋が忍び寄る。