2010-01-01から1年間の記事一覧

年の瀬

年が暮れる。日が暮れる。今年を自分をまとめきれない。えいままよ、ゆず湯に入り温まり、何もかも受け止めよう。

醸造されたフレーズ

その昔、クリスマスはきらいだと衝撃的に告げた男。長い長い醸造の時を経て、今、滋味に富むフレーズになって戻ってきた。

じょうぞう

梅の姿勢

この夏は暑かった。それなのに梅の小枝の花芽は、プチプチたくさん春を準備中だ。じっくり元気に生きる秘密を心の耳で聴きたい。

新しいCDラックから

新しい透明のCDラックを縦に縦に重ね入れ終えて、ワムの「ラスト・クリスマス」を聞く。身体を揺するのは、過去ではなく時の地層を濾過した今のリズム。

いちょう散る

街角に電柱より高い銀杏の黄葉が、青い空に輝きあたり一面に散り敷く。まるでゴッホの作品の、強烈な青と黄の組合せ色彩みたい。

山茶花

山茶花の咲く頃を忘れてた。久しぶりの遊歩道を行くまでは。気ぜわしい12月に、花木の薄紅色の静けさに足を止める。

師走がきた

はや師走の朝日が庭のもみじを照らす。透き通る光と影の赤い葉っぱたち。重なり合う色の明暗は人間の写し鏡のようだ。

柿は猿とカラスに

今年、友の畑の富有柿は不作で、僅かな実は猿とカラスに分けたとの便りに、あの里山の澄んだ空気を感じて、自分が彼らに与えた気分になり何だか微笑む。

お相撲さん

TV前で思わず拍手する。尻をだすのが恥ずかしかった少年が長くやってる不思議な大関魁皇。土俵の外もどんな人も敵は自分だなって伝わる。

木の葉

大きな桜木の葉がどんどん地面に積もる。青葉や紅葉の時を経た木の葉たちに木漏れ日が映えて、温かい静かな色が心に染みる。

青年のような幼子

行き交う人が顔いっぱい笑い手を高く振る。とっさに振り向くと、リックを背にふわふわ毛の幼子は手をひかれてる。なつかしい青年のハイタッチみたいな一瞬を見送る。

八王子車人形を観る

ろくろ車を使い一人で一体の人形を操る。「三番叟」の人形たちは、舞台をむんずと踏み生身になりながら、国難の今、天下太平の時を待つ気持ちを高める。

お気に入りのシンクマット

探してたシンクマットは抗菌加工で柔らかく、米国社、中国製造、表示者は日本のスグレモノだ。折も折、下ろし立ての白色が気になる。

JR中央線高架化完了

高架化を終えたJR中央線。見知っている駅からの眺めは違って旅人みたい。秋晴れのなか、真っ直ぐ静かな走りは上々の始まりだ。

網戸を洗う

網戸を洗うと思いのほか汚れた洗剤が流れた。きれいになった網目の向うに雲と水色の空が広がる。冷気が通り今年、亡くなった方々を偲ばせる。

恩師の偲ぶ会に

「市民がベトナム戦争と闘った」行動派の恩師は、学生の座標軸に生命を据えた。遺影から出た教師は、はるか昔の教室に行き2010年の国際関係論を講義する。複眼は鋭く生の言葉は単純で明快そのもの。

木枯らし1号がきた

木枯らし1号が東京にも吹いた時、市の水道水の温かさは、捜し物にふと再会した心地がする。地元深井戸からくみ上げる地下水7割の技だ。

カワユイ感じ

カートに乗った白いちっちゃな犬に楽ちんだねと言えば、車を押す老女が腰痛だからねと言う。曲がり角までの僅かな時間、ただカワユイ感じに捕らわれる。

カワユイ感じ

カートに乗った白いちっちゃな犬に楽ちんだねと言えば、車を押す老女が腰痛だからね と言う。曲がり角までの僅かな時間、ただカワユイ感じに捕らわれる。

炊き込みご飯

炊き込みご飯が好きだ。沢山のキノコとさけを炊飯器に入れると、レシピ通りに炊いてくれる。バター風味で今年の秋の大気をもりもり食べる。

没後120年のゴッホ展に行く

誰もが知ってる画家でないゴッホと会う。例えばミレーの「種まく人」をモチーフに、浮世絵風の大胆な配置の中で、黄色い太陽と人が日本の野良仕事にさえ見えて驚く。

茶色の小型犬

茶色の小型犬が屈強そうな男と、前足をピンと伸ばしてはやってくる。北朝鮮のパレードで見せる軍人に何処と無く似て、可笑しく哀しみを覚える。

衣替え

秋空に冬服を干し、クロゼットに風を入れてさっぱり。乾いた高気圧が人に晴れを送って心の虫干し。

大学の講義

市民も共に学べる教室で、私語の大学生が教授から叱責を受ける。しーんとなった一瞬間、遠い昔の似た光景と重なり、若かった女子学生の私に会えて幸せな気分だ。

金木犀

町中を行けば金木犀の甘い香りが、ふわっと降りてくる。気が緩み大きく息をして秋を確かめる。

赤ちゃんは忙しい

ホームを進むと、欠伸から笑みがこぼれ出る赤ちゃんに出くわす。手を差し出され近づくと、抱かれたママのケータイをイジり、頭をカキカキし、足をバタバタして忙しい。

おかっぱ頭の女子

雨戸を閉める直前、向いの公園で見知らぬ娘が手を振る。おかっぱ頭を傾げた愛くるしい笑顔に、あわてて心のデジカメで写す。

衝撃波

昨日のとんでも無い熱波はもう実感できないけど、とんでも無い検察の事件は衝撃波となって広がる。誰もある悪のさざ波に心して受け止める。

東京スカイツリー

成長中のスカイツリーを現場で見上げるより、吾妻橋からすみだ川の向うに伸びる姿が絵葉書みたいに収まる。川の匂いが追ってきて急に水際に行きたくなった。