2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧
真綿に包まれたそら豆が固い円筒形のさやから弾き出て、茹でると翡翠の緑色が甘味を届ける。友が家庭菜園で数年も挑戦した物語る作物だ。
一日の始まりはコップ一杯の白湯から。今年の冬の或る日、図書館の雑誌が身体の叫びに答える。継続の先は「ムンクの叫び」でないと確かに感じる。
友に頼まれて「さようなら原発」の署名をご近所にお願いする。普段はない思いがけない会話が弾み、居合わせる時のご褒美は、今日の金環日食のようだ。
昨年末ベランダに置いたままの、鉢植え苺の実がほんのり色づく。雷も嵐も超えて、密かにイチゴデスと存在してカワイイ。もうじき食べちゃう。
近くの新しい店へ。桜の花びらから天然の酵母を培養したパンを買いに。薫風にキラキラする葉桜の佇まいも入り込む、フランスパン風のあんパンを頬張る。
遊歩道に連なり彩る花つつじ。上からでも下からでもなく見る位置は、人への視線もそれがいいと、花に寄り添い心地良さを確かめる。
五月が渡る時のしじまに、ざっとこれで良しと思ってみる。もっとと望むより今をつなぎ持つ力の何かを、新しく暮らしに生かしてみる。