ガラス張りの玄関の向こうに、弥勒菩薩が現れる。ガンダーラ3世紀より石の命。間も無く幕切れの2009年にあせって、言葉に迷う。来年また逢ってください。

ガラス張りの玄関の向こうに弥勒菩薩が現れる。3世紀、ガンダーラの石の命だ。間も無く幕切れになる2009年に少しあせって、気持ち 言葉がまとまらない。来年、また逢ってください。

この世にもういない人が、師走の交差点に立つ。中折れ帽にロングコートの老紳士を、信号が変わり人込みに消えても、息を張り詰める。

ひそかにおりてきた寒波の影がいう。温室効果ガスをパクパク食べる削減加速装置が完成さえすれば、COP15のその後は楽ちんだ、の説に「留意」する。

寒気が似合う万両をかがんで見る。小さな庭のひそやかに赤い実は、小鳥の訪問までの 期間限定。

オバマ氏受賞演説の「こうあるべき世界」に「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう」の仏の賢者の言葉がくる。戒めの遠いまなざしは、「核なき世界」を照らし、何がしかの希望に触れる。

みかん色の光が見えるファミリーレストランの通りで、青い光のイルミネーションが、今年、他界した人びとに馴染み輝きます。

一夜に高架したJR中央線は東西を走り、下の南北通路を人や車が行き交う。ある日突然、朝鮮半島の民意マグマ発火にどよめきたい。

行列の先に法要のなか、25年ぶり2メートルの元三大師坐像が今にも立ち上がる気配で現れる。千年を超える祈りは、門前の湧き水と天地を巡って巡って巡る。