2009-01-01から1年間の記事一覧

新・根津美術館

ガラス張りの玄関の向こうに、弥勒菩薩が現れる。ガンダーラ3世紀より石の命。間も無く幕切れの2009年にあせって、言葉に迷う。来年また逢ってください。

新・根津美術館

ガラス張りの玄関の向こうに弥勒菩薩が現れる。3世紀、ガンダーラの石の命だ。間も無く幕切れになる2009年に少しあせって、気持ち 言葉がまとまらない。来年、また逢ってください。

師走の交差点

この世にもういない人が、師走の交差点に立つ。中折れ帽にロングコートの老紳士を、信号が変わり人込みに消えても、息を張り詰める。

C0P15のその後

ひそかにおりてきた寒波の影がいう。温室効果ガスをパクパク食べる削減加速装置が完成さえすれば、COP15のその後は楽ちんだ、の説に「留意」する。

万両

寒気が似合う万両をかがんで見る。小さな庭のひそやかに赤い実は、小鳥の訪問までの 期間限定。

レビストロース氏とオバマ大統領を結ぶ言葉

オバマ氏受賞演説の「こうあるべき世界」に「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう」の仏の賢者の言葉がくる。戒めの遠いまなざしは、「核なき世界」を照らし、何がしかの希望に触れる。

地元のイルミネーション

みかん色の光が見えるファミリーレストランの通りで、青い光のイルミネーションが、今年、他界した人びとに馴染み輝きます。

12月6日JR中央線上下線高架化

一夜に高架したJR中央線は東西を走り、下の南北通路を人や車が行き交う。ある日突然、朝鮮半島の民意マグマ発火にどよめきたい。

深大寺・元三大師像ご開帳

行列の先に法要のなか、25年ぶり2メートルの元三大師坐像が今にも立ち上がる気配で現れる。千年を超える祈りは、門前の湧き水と天地を巡って巡って巡る。

山茶花

晴れ渡る空が見える遊歩道を行くと、薄紅色の山茶花がわたしを引き止める。平たく開いた花は、たどり着いた初冬に優しげだ。

欅の枯れ葉

駅前のけやき枯れ葉は、高きより金の花びらになってしきり降る。ふるふると揺れて、今ここを温める。

ぎっくり腰

ぎっくり腰の襲来に、泣いてどうする、さあ、積もる心を軽くして。と内なる声はここを先途と攻め立てる。

行く秋

切れ間なく降った雨上がりの朝日に、北風のワァーオのような音が響き、身構えていたわたしをほんのり柔らかくする。

オバマ(太平洋系)大統領演説

オバマ大統領のアジアを新しい地平へ導く言葉は、地球をぐるっとつなぐ同じ海の民として、強いビートで個人を打つ。

柿紅葉

街中の紅葉がまだ準備中の折、紅葉した柿の葉の、果実よりはでやかな色合いは、ままごとだったらデザートね。

立冬

冬に入っても、青い葉に小さく返り咲くピンクのつつじに、来し方の痛点の和らぐ心地がする。

庭先直売所の花束

木枯らし1号をあしらい、直売所から来た小菊。花瓶にみっしり自在に広がる。室内を彩り、気持ちがわぁーっとなる。

好適輝度

あれこれの発光体と共に生きているこんにち、人間工学の「好適輝度」を学び、自分の明るさの度合いが気になる。

神代植物公園のばら園

ばら園の香りのバラに顔寄せれば、先着の蜜蜂が花色・花形・香りの味わい全部ひとり占め。

薄型テレビ

教わってもなお不思議な液晶画面の美しさ。知らないことへの学びから、私の画素数を 増やせるかな。

さっぱりした街路樹

いつもと何か違う歩道。見上げる街路樹はさっぱりして水色の秋空へ直立する。散髪したんだ。

来年度予算案 概算要求

来年度の日本国生計見積書が公開される。数字がどんどん走る初のレースに、新米を食べて観戦に備える。

よみがえる古タオル

干す前のパタパタ振りと+秋晴れコラボで、古タオルがよみがえる。初手技のフワフワ頬摺りにウウン。

理工学部で受講する

市民が大学生と同じ教室で学べば、わたしの知らないテクノロジーとて、初物のみかん味に似る。

「秋映」りんご

あかね色に星も入る大型りんご。秋映え名の新参が、居並ぶスーパーで匂い立ち、私をつかまえて長野へ連れていく。

中秋の名月

遮る雲をかわし丸い輝きを見せてはシフトする、慌ただしい平成21年の名月。待って。

丸の内エリア

外国にいるような丸の内エリアに、うっとり気分を止めるブティックのマスク姿マネキン。政変と相まって微妙な空気が流れている。

地域の自由大学生になる

地域の自由大学生が迎えた開講日。バス停から正門まで欅並木の木漏れ日に、いにしえの女子学生の影は、一筋の秋の光の方へ。

お彼岸のお墓参り

菩提寺の「和顔愛語」が目に入る。詠み方から正し、わげんあいごを暮らしのスタイルにして応えます。

海のエジプト展・王妃の像

千年を超えてエジプトの海から上がった王妃は、息づくおっぱいに衣をまとい愛らしい。人の手が成す生命力のバトンに、ぼう然と立ち尽くす。