寒の卵にからだを割りほぐし、一品料理のパーツになる。

赤カブの酢漬けは、あっという間に白地を染め上げ、シャキシャキ食が進めば憂いなし。

建国の理想に戻るオバマ大統領の、新たな息吹を受け取って、自分も何か変えてみる。

日比谷公園よりのびる冬晴れ。忽然と消えたビルの、記憶の襞が広がる。

土くれを巻き込み、ぐいと押し上げる霜柱の、細かい氷の技を習いたい。

二十歳はみな美しく、志は負けじと身の回りを見るに、膨大な年月がリラックスを告げる。

薄緑の丸い花芽が、縮こまる空気の中で、白梅開花の準備を続けているよ。

ボディーウォーマーを着けて、どこか気分が寿ぐまで、冷気と歩きながら前へ。

新年の寒気に触れて、清々しい振るえが無数の未知と響き合う。