2012-01-01から1年間の記事一覧
節分の豆と塩昆布と梅干しに熱湯を注ぐ福茶なるもの。福と災いは背中合わせの現実世界で、ふくふくとした心持ちになるマメな日本サイズのティータイムだ。
立春後の日の光が春の色だ。キラキラ度を上げて、寒の底の身体を透明にするや否や語り出す。春は名のみでなく、ほら、こうして冬がだんだん明けてくるでしょ。
ビーツ・beets じゃがいも風の初めての野菜を茹でる。皮を剥くと指先を真っ赤に染め上げる驚きに、ビート・beatの音と言葉に似た深いつながりが隠れているような。
足るを知る暖から、久しぶりのデパートの空気と重ね着がかぶってじわじわ暑くなる。わあわあわあ。面白い発熱が笑わせる。
もし北陸「もんじゅ」が事故ったら、23分で放射能が飛んできて故郷はなくなると80代女性は訴える。原子力の安全性を信じない女性の力が中央に届いていれば、原発は造らずにすんだかもしれない。
由紀さおり&ピンク・マルティーニ「1969」を味わいながら、橘川幸夫『風のアジテーション』を読めば「’69は永遠の今だ。」がグッと来ちゃったぜ。
冬型の気圧配置に縛られるばかりの気分に甘酒効果の異変。解けながらひょっと童心が顔を出して、東京の雪はと期待の問いかけ。
カラカラ続く世の中に乾燥用心。火の用心。心の砂漠に蜂蜜のど飴あげて自己用心。用心。用心。
干し柿を食べれば震える体と気持ちは大喜び。風や陽や星のコラボで生まれた格別見事な甘味の寒中見舞いだ。
空気が凍っている淡水色の西空に、朝の白い寒月がおはようと言って、ただの一生懸命さに認め印をくれる。
青いガラスの一輪挿しに朝日が金星をつける。赤い実の千両と白い壁に映る青色のスポットライトが、忘却の彼方の記憶を照らして眩しいほどの成人の日の朝。
神職の美人友が年賀状に「顔晴ります」と手書きの添え書き。言葉遊びに釣られて辰年の計は、顔が晴れる笑顔を作って「頑張ろうワタシ」と決めた。