一粒のいちご

素焼きポットのいちごは、暖かい無関心で年中ベランダだ。赤くなった一粒にニンマリして甘酢っぽさが広がる中、歯形もカワイイと思ったりして。

犬の眼差し

中学生女子と遊びに来た洋犬は、短毛で柔らかく艷やかだ。細い前足を組んだりほぐしたり、触れ合う和みの時間に、時折イヌには犬の眼差しでヒトより遠くをみつめる。

歩くって楽しい

満開のツツジに新緑の間だから、玉川上水の川のせせらぎが聞こえる。呼び覚まされた旅の記憶と歩くと、日常の道のりにパワースポットが見え隠れする。

ほのぼの

幼なじみの歴史ある友は、互いに違いがわかる。そのぶん微妙な摩擦は減少する。竹の子ご飯をご馳走になりながら、ケアハウスで「ランチ・ボランティア」を続けるあなたにほのぼのするの。

豪華な時

近くの新しい都道が伸びて、知らない自分といるように佇む。木々の浅緑色と香りが溶け込む空間に、豪華な時が風と通り過ぎる。

花びら

桜吹雪を浴びて一片の花びらを見れば、まあるくカーブしたその先に小さな切り込みのハート形を見る。からだが反応してたどり着いた輪郭を意識して、今を造形してみる。

花びらら

エープリルフール

世界国家創成のX年Xデー。今日のエープリルフールが未来永劫の嘘ではない。2020年トルコ・イスタンブール五輪開催から多様な地域を結びながら、人類の知恵が青いバランスボール地球へいざなう。

小さい柴犬

カワイイの眼差しと丸い黒目がカチッと合う。毛皮だけで凛々しいと話せば、巻尾をいっそう振って親しむ。近所の桜並木の下で、小さい柴いぬとピンク色を分かち合う。

桜の開花はまだ

花粉とズズ過ごすうちに桜は来るが、目と鼻が待ったをかける。地元の桜木を見上げると、鈍い体感に同調して少し開花をずらすという。本当?ほんとう。大風からも聞く。

東日本大震災3年目

大震災後の光陰が、昨日、車窓から見た空一面の煙霧に沈む。東京にも極限状況が来ることを覚悟すれば、過去と未来の現在に折り合えて、わからないままを分かち合う。

スギ花粉

カユイ。ムズムズする。春一番ときた花粉クン。はいはい。もうずーっとはなたれ小僧 で生きるから。それがいいと思えてくる。気楽になって新たな時へと歩む。

白梅

光の春が小庭にやってきて、真っ先に白梅がちらほらハイッと健気に応える。誘われて震えながらほほを寄せれば、5弁はほのかに甘く高く香る。

青菜たち

からだの信号が青になる。ブロッコリー・クレソン・小松菜の青菜たちとニンニクのオリーブ油蒸し煮のわざ。しっとりほくほくが素早く寒かんの体感をくすぐる。

立春

立春だ。表からも裏からもりっしゅんと読める文字から、春の兆しが漂う。明るい日差しが部屋まで入り、気分が整い、からだが伸びる。

天然インストラクター

体がすっーと持ち上がる。ケヤキの裸木と青空へ。呼吸を止めないで。常緑樹の助言。全体をゆるめて。小枝が揺れる桜木のささやき。天然インストラクターと寒中ウオーク。

アルジェリア

アルジェリア・ア・アフリカ・カ・カオス・す・寸劇・き・危険・ん……続かない尻取りにたしか人間発祥の地はアフリカ大陸。と思い起こせばいのちが目の前に迫る。

新しい年がきた

新年の寒の武蔵野を歩くと、裸の木々も深い緑の葉も朝日と一緒にきらきら。天地間のすべての輝きをギュッと握りしめる。開く。繰り返してはきびきび進む。

*t*ことばのちから

ぐっと冷え込む日々、様変わりする世のメッセージに自分の人生を書き直す。生きてる言葉を探して、ことばのちからを見たい。

友より訃報

介護を続けた友より訃報が届く。お母ちゃまと呼ぶその方も居た、浜風の通る小高い丘の家で過ごした遠い夏の日。学生時代の屈託ない記憶の一片が切り取られて、死者は今も生きている。

快晴

課題がてんこ盛りの師走の快晴に、叫んでみても正解は出てこない。日本は、自分はダメと煽らないでいる為に、善く善く現実を見てみようっと。

『風のアジテーション』

昨日、新聞の「東京物語散歩」で『風のアジテーション』と再会。2004年9月の署名入り本を開ければ、今の風が吹いてきて物語はどよめく。どんな風も肌で感じる分だけ、青春時代への旅券を貰える。

サザンカ

朝が来た遊歩道は、白い花のサザンカが樫の落葉も枝葉で受け止め、紅葉も銀杏も錦の盛りを木漏れ日から、そっと人の世の喧騒を御見通しみたいだ。

野菊

ミニの花瓶に野菊を取り合わせれば、紫色の可憐はキッと香り発つ。大輪の菊に負けない驚嘆を投げて、なにがしかの力をくれて混沌の晩秋へ向かわせる。

オバマ大統領

再選のオバマ大統領がそのスマートさで、沖縄、広島、長崎をどうキャッチするのかウオッチする。横文字にかぶれながら、深まる日本の秋に民意がきしきしと軋み鳴る。

取り越し苦労

居ついてしまった「取り越し苦労」は、日課となったウォーキングが捨てていく。筋力のしわざの面白さ。やってみないとわからないものですね。何事も。

やっぱりオバマだ

やっぱりオバマだ。「核なき世界」の理念は論敵ロムニーがいてこそ。真剣勝負があってこそ、地球村で暮らしていくセンスは磨かれるもん。

群れをなす大きな鯉が顔を出し、朝日さす水面にキラキラ波紋を広げる。泥底の狭い上水路が住処なのに素早くゆったり泳いで、小さな歩道橋でいつも足止めだ。

山中教授ノーベル賞

山中教授ノーベル賞の快挙に古い意識の衣替えが始まる。着替えた新しい秋色服の新鮮な気分があるうちに、誠実に時を刻む自分加圧装置を作らなきゃ。

金木犀

キンモクセイの香がそこはかとなく漂う。約束破りのぶり返す暑さにも負けない小さな花の原産地は中国。金木犀の漢字も伝来語だ。現在、中・日・韓の人間界で共同使用だよね。